革新的な薬物併用療法の発見へのアプローチ
がん治療における文献マイニングとde novo戦略

「薬物併用療法」探索の革新的なアプローチ
講演者: Dr. Chandra Sekhar Pedamallu, Vice President, excelra

 

概要:

がん治療における薬物コンビネーションの発見は、治療効果の向上と副作用の軽減において極めて重要です。本プレゼンテーションでは、Dr. Chandra Sekhar Pedamalluが最新の文献マイニング技術とDe Novo戦略を駆使した革新的なアプローチを紹介します。

具体的には、以下の内容をカバーします:
文献マイニングアプローチ: 既存の研究や特許情報を活用し、有望な薬物コンビネーションを特定する方法。
De Novo戦略: オミクスデータやAIモデルを用いた新規薬物コンビネーションの発見プロセス。
ネットワークベースアプローチ: タンパク質相互作用ネットワークを活用して、効果的な薬物パートナーを見つける手法。

学べるポイント:
・薬物発見パイプラインの基本ステップと主要な課題
・コンビネーションセラピーの効果を最大化するための戦略
・Excelraの統合アプローチによる実践的なソリューション
・データ品質とバイオロジー理解の重要性
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【要旨】
薬物コンビネーション療法は、がん治療において治療効果の向上と副作用の軽減を実現するために不可欠なアプローチであり、文献マイニングとDe Novo戦略を組み合わせた革新的な方法論がその発見と最適化において有効である。
がんは多様で多因子性の疾患であり、単一の治療法では十分な効果を得られない場合が多い。
複数の薬剤を組み合わせることで、異なる経路やメカニズムを同時に標的とし、治療効果を最大化できる。

治療抵抗性の克服:
単独療法では、がん細胞が治療に抵抗するケースが多く見られる。
コンビネーション療法により、非反応性患者を反応性に転換する可能性が高まる。

副作用の軽減:
薬剤の併用により、それぞれの薬剤の投与量を減少させることができ、副作用を軽減することが可能。

効率的な薬剤発見プロセス:
文献マイニングとDe Novo戦略を組み合わせることで、既存の知識と新規データを活用し、効率的かつ効果的に有望な薬剤コンビネーションを特定できる。

文献マイニングアプローチ:
既存の研究論文や特許情報、手動でキュレーションされたデータベースを活用して、薬剤コンビネーションの候補を特定。
例えば、ESR1(エストロゲン受容体)とCDK4/6阻害剤の組み合わせが文献で10,000回言及されている場合、高いエビデンスが存在することが分かる。

De Novo戦略:
オミクスデータ(遺伝子発現、プロテオミクスなど)を用いて、治療反応性と非反応性の患者群を分類。
AIモデルや機械学習手法を活用して、非反応性患者におけるキー遺伝子の変動を特定し、これらをターゲットとする薬剤を組み合わせることで、治療効果の向上を図る。

ネットワークベースアプローチ:
タンパク質間相互作用ネットワーク(例:STRING、PPI Network)を用いて、薬剤と疾患とのオーバーラップを解析。
例えば、Drug AとDrug Bが疾患に対して強いオーバーラップを示す場合、これらの組み合わせが有望なコンビネーションパートナーとなる。

Excelraの統合アプローチ:
文献マイニングとDe Novo戦略を統合し、両者から得られたコンビネーションパートナーのオーバーラップを分析。
重複して選定された薬剤コンビネーションは、より信頼性が高く、有効性が裏付けられているため、優先的に実験的検証へと進む。

薬物コンビネーション療法は、がん治療の効果を飛躍的に向上させる可能性を秘めており、文献マイニングとDe Novo戦略を統合したExcelraのアプローチは、効率的かつ実証的に有望な薬剤コンビネーションを発見・最適化するための強力な手法である。これにより、製薬企業や研究機関は、より効果的で安全な治療法の開発を加速することが可能となる。

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